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My Another Libra①(自作のスタスカ小説です)

Category : 二次創作活動
私が書いたにしては、めずらしく犬飼×月子は全年齢のためブログにアップしてみます(笑)まぁ、エロ要素は多少ありますが(笑)PSP版夏をやって、犬飼個別ENDで萌えたぎって書いたものです(笑)こんな駄文でも読んでやろうという、心の広い方のみどうぞ(笑)

※誹謗・中傷は一切受け付けません。あしからず。





【My Another Libra】


「さっむーーいっ!!」
「すっかり冬だなぁ」

月子ははぁーっと息を吐き、両手を前で擦り合わせた。部活が終わり、寮への帰り道を犬飼と二人で歩いていた。

『俺と恋、してみるか?』

ある秋の日、犬飼が月子に冗談混じりで告げた言葉で二人の関係が少しだけ変わった。今までであれば白鳥、小熊も加えた四人で帰ることが多かったが、いつの間にか犬飼と二人きりで帰る日の方が多くなっていた。付き合ってはいないが、ただの友達、と言い切るには少しだけ悩むような微妙な関係が続いている。

「こんなに寒くなるなら手袋持ってくればよかったよー…。寒い寒い寒ーーい!」
「そんなにかー?お前はほっそいからなぁー。人よりも寒さに弱いんじゃないか?」
「そんなことないよぅ!」
「そんなことあると思うぞー?いっつも昼飯ちょっとしか食ってないし…」
「あれは普通の量です!犬飼君や白鳥君の食べる量が多いの!」

月子は犬飼や白鳥、小熊と昼食を摂ることもしばしばあるが、毎回毎回犬飼と白鳥の食べる量にはびっくりさせられる。そして2人ともが『食べる量が少な過ぎる』と唐揚げやらトンカツやらをぐいぐい勧めてくるのだ。

「そうか?でも、お前はもうちっと太った方がいいぜ?……特にこのへんとか」

犬飼が自分の胸のあたりで手をわきわきと動かし乳を揉む仕草をしながら、月子を見やりニヤニヤと笑う。

「しっ、失礼だよ犬飼君は!もうっ!気にしてるのにっ!」

月子は頬を膨らましぷりぷりと怒り、隣を歩く犬飼をポカポカと叩く。犬飼はそんな月子を見て大きな声で笑い出した。

「あっはっはっはっ!ぶっさいくな顔!わはははは!!」
「っ!重ね重ね失礼~~~~っ!」

二重に失礼な事を言われ、先程よりも力を強くしてポカポカと殴る。
だが、失礼な事を言われているというのに、何故か犬飼が言うとそんなに腹が立たない。むしろ、こういったやりとりを気に入っていた。

「痛っ!いたたっ!わははっ!嘘嘘っ!可愛い!お前は可愛いよ!」
「今さら遅いよっ!そんなとってつけたみたいに!」
「バーカ、本当だよ。……お前は…可愛い」
「!」

いきなり真剣な声でつぶやかれ、月子はカッと顔が熱くなるのを感じた。
予想外な言葉を聞いて、月子は何だかとても恥ずかしくなり、そっぽを向いて俯いてしまう。そんな月子の目の前に手が差し出された。

「……ほれ。手」
「?」
「寒いんだろ?手ぇ出せ」
「……うん」

月子は差し出された手の上にちょこんと手を置いた。すると、犬飼がキュッと手を握り自分のジャケットのポケットに突っ込む。

「い、い、いい犬飼君!?」
「何だー?」
「こ、こここここれは一体……っ!?」

月子はまるで漫画のようなシチュエーションに慌て、盛大にどもる。これではまるで恋人同士のようだ。
誰かに見られては変な噂を立てられ、自分のせいで犬飼に迷惑がかかってしまうかもしれないと月子は焦った。

「犬飼君……っ!」
「お前の手冷ったいなぁー」

ポケットの中で犬飼の人差し指が月子の人差し指をそっと撫でた。優しく握りしめられた手からじんわりと温かい熱が伝わって、心まで温まる。早く『もう大丈夫だから』と伝えて手を離してもらわねばと思う反面、月子の心臓はドキドキと早鐘を打ち、もう少し犬飼の熱を感じていたいと思っていた。

(うわぁ……!何これ!ドキドキするーっ!私…もしかして……本当に犬飼君のこと……)


「なぁ、夜久…」
「な、何!?」

改めて犬飼に名前を呼ばれドキリと心臓が跳ね、返事をした声が裏返った。
冷たい風が二人の間を通り抜ける。月子は飛び跳ねる心臓を必死に抑えつけ、犬飼の顔を見つめるた。

「……オレが育ててやろうか?」
「へ?」

自分でもびっくりするような間抜けな声が出たと月子は思った。

「お前の胸、オレが育ててやろうか?」
「~~~~~~っ!?」

犬飼はまたもやニヤニヤと笑いながら月子のコンプレックスを刺激する。しかも『育てる』という意味を理解できない程、月子も子供ではなかった。

「毎日揉んでやってもいいぜー?」
「犬飼君!!セクハラ!完全セクハラだよ!」
「あははははっ!!お前の顔すっげー真っ赤でやんの!!」
「んもぅっ!」

犬飼はうっすらと涙すら浮かべ、豪快に笑う。月子はそれを見て、ぷぅっと頬を膨らませ不満をぐちぐちと零す。

「ホントにみんな酷いんだから…。一樹会長もすぐペタンコって言うし、哉太だって昔と比較して全然変わらないとか…。哉太や錫也と一緒にお風呂入ってた頃に比べたらおっきくなってるに決まってるじゃない……」
「ふ、風呂ぉ!?」
「?ちっちゃい頃だよ?小学校低学年くらいまでかなぁ…」
「…………」

急に犬飼が黙口を閉ざした。あれ?と不思議に思い、そっと犬飼の顔を覗き込むと、犬飼は明らかにふて腐れ、不機嫌な顔をしていた。何か変な事を言っただろうか。月子は不安になり犬飼に呼び掛けてみた。

「犬飼君?」
「………なんだよ」
「どうしたの?」
「なんでもねーよ」
「なんでもない人はそんな顔しないよ。いつもの宮地君以上に眉間にシワが寄ってる」
「…………」
「犬飼君ったら!」

犬飼の眉間には月子の言うように普段の宮地以上のシワが刻まれ、どう考えても何でもない人間がする顔ではなかった。犬飼は月子に顔を向けることなく正面を向いたまま、小さく舌打ちすると、ようやくボソッと呟いた。

「……他の野郎と風呂なんて……聞いて嬉しいわけないだろが……」
「………」

しばらくぽかんと口を開いたまま犬飼の顔を見つめ続けた。
それは…もしかして…、いや、もしかしなくても……、いわゆる……。
月子は嬉しいようなおかしいような複雑な気分になった。哉太や錫也とお風呂に入っていたと言っても、それは7~8歳のほんの小さな子供の頃までだというのに、そんな事にまでヤキモチを妬いているということは、自分のことを友達以上には見てくれているという事で……。
ふいに、ポケットの中で繋がれている手が、犬飼にぎゅっと力強く握られた。
それはまるで、誰にも渡さないと言われているようで、月子は何だか温かいようなくすぐったいような気分になった。犬飼の横顔はほんのり赤みがかり、照れからか全く月子の方を見ようともしない。

(あぁ………やっぱ…好き……だな…)

いつも女に見えないだの、男より男らしいだの、ブサイクだの軽口ばかりたたくくせに、実はちゃんと自分の事を考えてくれている。落ち込んでいる時は、何気なく傍にきていつもの軽口と一緒に激励の言葉で笑顔にさせてくれる。
きっかけは犬飼の冗談だったが、おかげで、自分にとって犬飼の存在がどういうものか改めて知ることができた。
自分の中の犬飼への気持ちに気づいた途端、月子まで恥ずかしくなってきたが、これは先へ進むチャンスかもしれないと、月子は握っていた犬飼の手をパッと離し、ポケットから手を抜くと、少し先へ走って犬飼の方を振り向いた。距離にして約5m。犬飼は月子の行動の意図を掴めず、じっと月子を見つめていた。

「あのさ、犬飼君」
「…なんだー?」
「弱点の克服って大事だと思うの」
「……?」

何の話だか理解できていない犬飼を余所に、月子は話を続ける。

「弓道だってそうだしね。弱点を弱点のままにしてたらいつまでたっても強くなれないし」
「あ…ああ、まぁ…、そうだな……?」
「そうでしょ?だから……」

ひんやりとした空気の中、とっくの昔に沈んでしまった太陽の代わりに、煌々と月が煌めく。その月明かりを浴びて月子は満面の笑みを浮かべ犬飼に言葉の続きを告げた。

「……育ててもらおうかなっ!犬飼君に!」
「へ?」

今度は犬飼が間抜けな声を出す番だった。犬飼がぼーっと突っ立っている間に、月子は犬飼の真正面に走り寄り、下から犬飼を見上げていた。一瞬考えるように俯いた後ニコッと笑い、キュッと犬飼の両手を握った。

「夜久……?」
「おっきく……してくれるんでしょ?」

ぽふ。

「っっっ!!?」

月子は握った手を自分の胸の上にそっと置いた。
犬飼の顔はみるみる耳まで真っ赤になり、月子も大概恥ずかしかったが、そんな犬飼を見て逆に落ち着き、『茹でだこみたい』ってよく言うけど、人間って本当に茹でた蛸みたいに真っ赤になるんだと、そんなどうでもいいようなことを考えてしまう。

「ばっ…!おまっ……!なっ……!」

バッと月子の手を振りほどき、ズザザッと後ずさりする犬飼。
『馬鹿!お前何やってんだ!』…とでも言いたいのだろう、あまりの犬飼のテンパり具合に笑いが込み上げる。

「あははは!犬飼君の顔、すっごい変な顔!全然言葉になってないし!」
「なっ!!夜久~……、いつもの仕返しのつもりかっ!?」

犬飼が拳を振り上げ殴る真似をした。月子はそれを笑いながら走って逃げる。

「暴力反対~~!」
「お前は本っ当、時々大胆だよなぁ…。やっぱ夜久は男みたいなもんだな、うん…」
「酷いっ!」
「酷くない!オレは寿命が5年は縮んだ!」
「あはははは!!………でもね……」

月子は逃げ回るのを止め、ピタッと止まると、犬飼に背を向けたまま自分の本当の気持ちを告げる。

「犬飼君なら……本当に嫌じゃないよ……」
「え……」
「夜久月子豊胸プロジェクト!」
「お前な……」
「ねー、犬飼君」
「何だ?」
「私………恋していいかな?」

月子は夜空を見上げ、はぁーっと白い息を吐きながら、いつか犬飼から言われた言葉を思い出す。あの言葉が自分達の関係を一歩前へ進めてくれた。今度は自分で進まなくては。月子はくるっと振り返り犬飼を視界に捕らえる。

「私……犬飼君に恋……してもいいかな…?」
「っ!!」

犬飼はバッと視線を逸らし、照れたように頭をガシガシとかいた。そしてつかつかと月子の方に歩み寄り、有無を言わさず月子の額にビシッと特大のデコピンをお見舞いする。

「ぃった!!」
「………ばぁーか。オレはもうとっくの昔からお前に恋してるっつの」
「犬飼君…」
「宮地や木ノ瀬、部長、ましてや白鳥なんかにはお前を渡したくない…。もちろん生徒会の連中だって、………一緒に風呂に入ったというお前の幼なじみ達にだって」

犬飼はそっと月子の背中に腕を回し、包み込むように優しく抱きしめた。
月子もそれに応えるように犬飼の背に腕を回す。

「犬飼君……大好き」
「オレもだよ夜久……」

月子はギュウッと犬飼にしがみつき、胸元に頭をスリスリと擦りつけ、幸せそうな笑みを浮かべた。犬飼はそんな月子のつむじに一つキスを落とす。

「ははっ、お前、犬みてぇだな」
「もぅっ、せっかくの雰囲気台無し!……ところで」「ん?」
「何でさっき弓道部や生徒会のみんなの名前が出てきたの?」
「………」

犬飼の体がピクリと反応し硬直する。ものすごく残念なものを見るような目で月子を見ていた。

「お前は……いや、わざわざ気付かせてやるほどオレはお人よしじゃねー…」
「??」
「いやぁ…、お前はそのまんまでいろよ~?その電池の切れかけた玩具のような鈍さのままで…」

ぽむぽむと頭を叩かれ、月子はぷぅっと頬を膨らませた。

「何それ!」
「はははっ!ほらっ、もう行くぞ?いつまでもこんなとこで突っ立ってたら凍え死んじまう。……ほれっ」

犬飼が当たり前のように手を差し出す。月子はそれをまた当たり前のように握り、そこが自分の手の居場所だと言わんばかりに、今度は自分から犬飼のポケットへズボッと突っ込んだ。

「ふふっ、犬飼君の手ぬくぬく…」
「……なぁ夜久」
「なぁに?」
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